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横浜の歴史について、最も多くの資料を備えている施設は間違い無く横浜開港資料館だろう。関内地区の日本大通り沿いに位置し、その目的は横浜の開港期を中心とする歴史に関する資料の収集・保存・研究などを行い、その内容を広く公開する事にある。開港記念日にあたる1981年(昭和56年)6月2日、かつて日米和親条約が締結された場所に設立された。元は1931年(昭和6年)に建てられた、旧英国領事館だった。写真は1950年(昭和25年)の風景であるが、右手前に見えるのが後の開港資料館である。すぐ横には横浜の歴史を余さずに見てきた「玉楠の木」が一際目を引く。また、建物上部にはイギリス国旗であるユニオンジャックの旗がたなびいているのもわかる。この当時は付近に高い建物も無く、埋め立てもさほど進んでいなかったので、少し歩けばそこは海という場所であった。開港して間も無かった頃の横浜では、この場所で海外との貿易を主とした様々な交渉事が行われ、そしてその結果、一寒村だった横浜村は飛躍的な発展を遂げていき、村から町へ、そして都市として成長して行った訳なのだが、開港資料館には前述の通り、その当時の歴史的資料が凝縮されており、歴史、特に明治期以降のそれに興味を持つ人々が絶えず訪れて、異国情緒溢れる横浜の姿を目の当たりにし、かつての旧跡を探訪する人達のために一役かっている訳である。 |
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